なのはSS

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はっぴー・にゅー・いやー

「明けましておめでとうございます」 いつもより少し遅くリビングへ入ると、普段聞き慣れない挨拶に迎え入れられた。 そう、今日は元日なのだ。 「明けましておめでとう、ヴィヴィオ。今年もよろしくね」 返答を待っていたらしいヴィヴィオの頭を撫でなが...
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ちいさくなったフェイトさん ―姉ヴィヴィオと妹フェイト

「ただいまぁ!」 元気な声と共に、ヴィヴィオがリビングへ入ってくる。 私はこの時ほど、ヴィヴィオに感謝したことはなかっただろう。 昼食の時にあんな事を言ってしまってから、朝にも増してなのはが絡んできたのだから仕方ない。 あぁ、思い出しただけ...
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ちいさくなったフェイトさん ―母なのはと娘フェイト

視線が下がったことによって、自分の家が思っていたよりずっと大きかったことを知った。 普段何とも思わないようなことでも、見方を変えれば気づくこともあるということだろう。 うん、解ってる。いくら現実から眼を背けたところで、状況が変わらないことく...
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ちいさくなったフェイトさん ―災難は目覚めと共に……

朝目が覚めると制服に着替え、身だしなみを整えてから、愛する妻と娘の待つリビングへ向かう。 それが私の日常。 今日もいつも通りに目覚めて、いつも通りに制服へ着替えようとした。 でも何かが変だ。目線がいつもと少し、ううん、かなり違う気がする。 ...
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突発的接吻症候群?

「わたし、フェイトちゃんとちゅーしたい」 その言葉に私の体は一瞬にして凍りついた。 言葉の意味を理解できず、脳内でその言葉が延々とリピートする。 いきなりすぎて本当に何も考えられない。ちゅー、ってキス、だよね、多分。 落ち着け私。きっとアリ...
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愛娘の素敵な心遣い

ある秋の日。親娘3人そろっての朝食は久しぶりで、私たちは時間も忘れそうになるほど話し込んでいた。 でもそんな楽しい時間はあっという間に過ぎ、出勤時間が近づいてくる。 そんな時だった。ヴィヴィオが私となのはに向かって驚くべきことを言ってのけた...
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ありえないドジと思わぬ幸運

平日の深夜。愛する妻と娘はぐっすりと眠っているこの時間、私は書斎で書類仕事に追われていた。 そろそろ眠ろうとしたときに、先輩の執務官から緊急の仕事を頼まれたのだ。 うぅ、それを引き受けてしまう自分の性格が恨めしい。 本当なら、なのはと一緒の...
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伝えたいのに言えない言葉

今、私は途轍もないピンチに陥っている。 正面にはこっちを真剣に見つめて微動だにしないなのは。 後ろにはそんな私たちを監視するような無数の視線。 なるほど前門の虎後門の狼とは言い得て妙だな、なんて考えてしまうくらいだ。 しかし、もう逃げられな...
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忘れ去られた? ハロウィン

「~~♪」 仕事から帰宅の途中。愛車を運転しながら、思わず鼻歌が漏れる。 愛する妻と娘が待つ家に帰るのはいつでも楽しみだけど、今日は格別だ。 地球における今日は10月31日、そうハロウィンだ。 「うん。お菓子も用意したし、準備は万端」 信号...
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フェイトさんの休日家族サービス at喫茶店

穏やかな休日の午後。せっかく両親が揃っているのにどこにも行かないなんて勿体なさすぎる、 ということで私たち一家はクラナガンの街へと繰り出していた。 勿論、私の発案。こんな時くらいは家族サービスしないとね。 「フェイトママの言ってた喫茶店って...